あと1日


[02]自信


朝食を食べ終わってから3人と一緒に会議室の様な部屋へ入った。
「…いよいよ明日になりましたね。」
スイが無表情のままそう言う。
「そうですね…。」
ついに明日なんだ。
「明日の事を詳しく話します。…隕石の落ちる時間帯は昼頃とされています。なので、明日の朝にロケットでここを離れます。」
なるほど、ここに居るのも今日限りなわけだ。
「そして、時間が近づいてきたら太陽さんには…宇宙へと出て行ってもらいます。」
その時には…独りになるんだな。
「そして…あとは強く念じてもらうだけです。」
俺はただ頷くしかなかった。
実際どんな感じなのか…考えても見当がつかない。
「…恐らく、実際どんな感じなのか分からないので戸惑うと思います。」
スイが俺の心の中を読んだかの様に言った。
「だから…20%なんですよね。」
20%…行くと決める前も、決めてからも頭から離れなかった。
俺が地球へ戻れる確率。
そう言うと3人の表情が少し曇った気がした。
「確かにそうかもしれません。…でも、太陽さんなら大丈夫です、きっと。」
カイが少し身を乗り出してそう言った。
「あぁ、ありがとう。」
確かに20%だけど、そう信じるしかないんだ。
「だから太陽さんが選ばれたんですよ。」
メイが微笑みながらそう言った。
そんな事を言われると少し自信がつく。




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