あと1日


[01]起床


急に目が覚めた。
「朝か…?」
窓の外を見ても真っ暗だから時間など分かるはずがない。
携帯の右上の端には09:05と出ている。
「あと1日…か。」
そう呟きながら背伸びをする。
すると、ドアをノックする音が聞こえた。
「太陽さん起きてますか?」
この安心する声はメイのものだ。
「あぁ。」
「朝食が準備出来てますので、1番奥の部屋にお越しください。」
メイの遠くなっていく足音を聞きながら、布団から出た。
「さてと…。」
こんなに遅く起きたのも久し振りだ…などと思いつつ、部屋を出た。

1番奥の部屋までの距離は意外と遠く、この宇宙ステーションの広さを思い知らされる。
食堂…ここか。
「あ、おはようございます。太陽さん!」
一緒にここへ来た3人と、見知らぬ人―EPの職員だろう―が何人かいた。
「おはよう。…あんまり朝っていう気がしないんだけどな。」
苦笑いでそう言うと、メイがくすっと笑って頷いた。
「確かにそうですね。」
席に着いて朝食を食べ始める。

長い1日の始まりだ。



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