番外編〜楓〜後編


[02]運命


「太陽に会いに来たらしいけど…今いないの、彼。」
榊さんは少し悲しそうな表情でそう言った。
「そうですか…いつならいますか?」
とにかく、私なんかでも親友が出来た事を早く伝えたかった。
そのための勇気をくれた太陽さんに…。
「…それが分からないの。太陽は今…大きな運命を背負っているの。」
大きな運命…?
私は意味が分からなくて、首を傾げた。
「今…地球に隕石が近づいてるって話は知ってるわよね?」
「あ、はい。」
突然何を言い出すんだろう、と私の疑問は増える一方だ。
「…その隕石が海に落ちるなんていうのは嘘よ。あれは…地球に衝突した瞬間に…爆発して地球を消滅させるらしいわ。」
榊さんの表情から、冗談なんかじゃないんだってことが分かった。
「でも…それと太陽さんと何の関係が…。」
そんな質問を投げかける。
少しうつむいた榊さんに私は胸騒ぎがした。
「それを…止めれるのは太陽だけらしい。太陽は…今日、地球を発つらしい。そして明後日…私たちの為に隕石と闘う。」
太陽さんが…そんな大きな事を背負っていたなんて知らなかった。




[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.