番外編〜楓〜中編


[05]誓い


母親と散々泣いた後、落ち着いた私は母親から離れた。
「…楓。お母さん達に出来ること…あるかな?」
母親と父親は私を真っ直ぐに見つめながら言った。
私は心の中で色々と考えてから…答えを出した。
「特に何もしなくて良いよ…見守っててほしい。」
両親が驚いた様子で私を見る。
「え…でも…。」
さすがに戸惑っているようだ。
しかし、私はいたって冷静で2人の前で笑ってみせた。
「ちゃんと、戦ってみたいの。…イジメられたままじゃ悔しいから。」
私がそう言うと、両親が不安そうな表情を見せた。
「…大丈夫だよ。私頑張ってみるから。…それでも、もし負けそうになったら…その時は助けてくれる?」
私がそう笑いながら言うと、両親も笑った。
そして、父親が私の頭にポンと手を置いた。
「ありがとう。こんな親を許してくれて。」
私はその言葉に、笑顔で返事をした。
そして誓った。
絶対に戦いぬいてみせると。
勇気をくれた、あの人の為にも…。




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