鋼の錬金術師《長編》


[06]太陽と月*D




「ちょ、ちょっと、なにしてんスかっ?!」





慌ててロイを引きはがす。





「んっ・・・や・・・ぁ」





ロイは俺の
入院着のズボンを
脱がせようとしていたのだ。










「どうしたんだよ・・・?」












肩をがっちりと掴まれ、
身動きが
出来なくなったロイは
泣きそうな表情を浮かべる。





「ぅ・・・お前がやりたくないなら、私がしてやる・・・っから・・・」










何いってんだ、この人は・・・











「・・−−だ、お前を−−ていくなんてっ」










ぽろぽろと
堪え切れなかった涙が
頬を伝う。







「私は、お前を置いてなどいけない!」











「・・・」










自分を置いていくのは
無理だと、






そう言いながら涙する、
俺の愛しい人・・・。










どうしようも
ないくらい
好きなのは




俺の方だってのに・・・。
わかってくれよ・・・












「大佐・・・」






俺は手を離す。





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