第40章


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「お前達、なんのつもりだ!?」
「我らが役目を降りるにあたり、最後の事後処理をせねばならぬ」
「こうなっては仕方ありませんわね」
 じっとロズレイドを見やり、キュウコンとミロカロスは言い放つ。

 まさか、こやつらの真の目的は、自分達の正体を知ろうとする者の始末――!?
「やめろ、貴様ら!俺はもう貴様らのことで仲間達を騙し続けたくはない!」
 頬に電流を迸らせ、俺は叫ぶ。とても勝ち目のある相手ではないが、見殺しにはせんぞ。
 身構える俺を見てミロカロスとキュウコンは顔を見合わせる。ふん、とボーマンダも鼻を鳴らした。
「何を勘違いしていきり立っておる」
「話は最後まで聞きなさいな。我らの目的はあなたと同じです。我らの口からも直接、この方に真実をお話いたしましょう」
「な、何……?」
「立つ鳥跡を濁さず。我らがあなた方の間に徒に蒔いてしまった不和の種は、ちゃんと刈り取って処理して行くのが筋だと
――この狐めが申しまして」

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