第33章


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「これはどうにも、話し合いでなんとかなる状況でも相手でもないな。僕達も戦うぞ、リザードン」
「言われなくてもとっくにそのつもりだ! よくもハニーを!」
 リザードンは怒りに猛り、ミュウツーに激しい炎を吹き付ける。

 途中、炎は大の字を描くように燃え広がり、ミュウツーに向かっていく。
 ミュウツーは素早く反応を見せ、球形に収束させたオーラを炎に放った。二つの技はぶつかり合い大きな爆発を起こす。
飛び散った炎は天井や床を焦がし、その内の一つがミュウツーの右頬を焼いた。
「中々の炎だ。もし直撃していれば私とて危なかったかもしれない。それに……ふむ、興味がわいた」
 火傷を手の甲で拭いながら、ミュウツーはレッド達を見やる。手をどけると、火傷は跡もなく綺麗に消えていた。

「リザードンも結構本気で攻撃したと思うんだけど……これは参ったね。やっぱり一筋縄じゃいかないか」
 苦くレッドは笑む。

「私はこの人間を確かめたい。フーディン、完成した四匹を出せ。私の邪魔をさせぬようオリジナル達の相手をさせろ」
「かしこまりました」



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