第28章


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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とある辺境の島…

「―――本当に此処なのですか?」
 キョロキョロとあたりを見回すユクシー
 その疑いの瞳が少し前を行くアグノムの背中にチクチクとささる

「しっつこいな〜!パルキアが言ってたんだから間違いn…イタッ!」
 ゴツンと何か固い物をぶつけた音、鼻を打ったのかその場にうずくまるアグノム
と、同時に辺りの景色がユラユラと波打った
 その見えない何かにそっとユクシーが手を置き、意識を集中する―――
 不意にその波は渦へと変わり、アグノムが鼻をさすりながら顔をあげた時には既に直径1mほどの穴が
まるでそこだけ空間を切り取ったようにポッカリと浮かんでいた

「どうやら此処の様ですね、疑ってすいませんでした。」
「へへ〜ん、じゃあ後でモモンの実一個ね!」
ユクシーの返事を待たずにアグノムが我先にとその穴へ飛びこむ―――



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