第3章


[36] 


「やりましたねっ!」
「かんぜんしょうり〜!」
元ミミロル・・・ミミロップというらしい、が駆け寄ってくる。
「よくやった。」
それだけ言うと俺はミミロップに背を向け、チャーレムのもとにいこうとするが・・・
「うん、えへへ・・・。」
ミミロップに後ろから抱き抱えられてしまった。
「何をするっ!離せ!」
もがくが体格が違いすぎて逃れられない。
「折角勝ったんだから、そのくらいのご褒美あげても、いいんじゃないかしら?」
なぜこんなのが褒美になるのだ。わけがわからない。
「ええい、しかたがない。ミミロップ、このままチャーレムの所に運べ。」
「うんっ!」
ぬいぐるみのように後ろからぶらんと抱えられながらチャーレムの所に運ばれる。情けない光景である。
「おい、起きろ。」
そのままの態勢でチャーレムに声をかける。威厳もなにもない。

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