第26章


[08] 


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ハクタイの森、洋館

「……遅い」
 食堂の一番奥に席にいらただしい様子でドカリと座り込むドンカラス
夏の暑さが余計にをイライラつのらせていた
 いま目の前には縦長のテーブルを中心にズラリと席が用意されている
が、その席を埋める者達は一向に現れない
「揃いも揃って会議に遅れるたぁ、いい度胸じゃねぇか…」
 いつもなら相槌を打つエンペルトも今はいない
ドンカラスの愚痴だけが虚しく食堂に響いていた

数分後
―――ガチャリ
 ドアノブを回す音と共に、落胆した様子のエンぺルトが姿を現した
「他の奴らはどうしたでやんすか?」
「それがだな…」
 一瞬の沈黙、大きなため息をつき言葉を続ける
「…来れないそうだ」
「・・・・・」
 気まずい空気
「…ど、どういうことでぇ?」
 怒りに任せて怒鳴り散らしたいところをグッと抑え、静かに問いかける


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