第26章


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 その後、俺達はおつきみ山に向かう足で、色々とパラセクトに話を聞かせてもらった。当然、俺のフォローを挟みながらだが。
 まだ必死のフォローをしなければならない機会が数回あると思うと気が重くなる……。

 三年前に俺達が急に姿を消した後、しばらくはニャースやダンバルと共にディグダの穴で途方に暮れていたそうだ。だが、このままでは埒があかないと話し合い、分担してそれぞれの地域を治めようとした。
 ニャースはヤマブキシティ近辺、ダンバルはこれまた突然いなくなった一匹のディグダの代わりにディグダの穴を、そしてパラセクトはおつきみ山。
 比較的パラセクトは首尾よく手下達を増やし、おつきみ山を掌握できたそうだ。シルフビルの一件以降、何故だか“ツキ”が良くなり、的確に物事を運べるようになったのだという。
 そういえば、一つ思い出した。イワヤマトンネルのポケモン達が言っていたおつきみ山の異変――それをパラセクトに尋ねる。
 しばらくの沈黙の後、パラセクトは実際に見てみればわかるとだけ言い、歩を早めた。
 おつきみ山に何が起こったというのか――。




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