第23章


[03] 



悪意の体内…
―――そうか俺は闇に飲まれて…

「つまり…ここはダークライの中ということだな?」
コクリ、とその生き物が小さくうなずく
「そうです、私の名はクレセリア。ダークライの半身であり、相反する存在。
…しかし神が力を失ったために均衡が崩れ、すでに私に力は残されていません…」
「―――ここから出る方法は?」
「・・・・・」

クレセリアはうなだれ、一瞬の沈黙が流れる―――
「残念ながらこの空間に出口は…」
「―――ッ!いったいどうなってんだい?」
フラフラとおぼつかない足取りでニャルマーが起き上がった。
「大丈夫か?」
「あぁ、なんとかね―――!?」
顔を上げたニャルマーの目が…まるで目の前で起きていることが信じられないとでも言うように、大きく見開かれた。
「ア、アンタ…その尻尾」

俺の尻尾だと?




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