第22章


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 九本の尾がある影がニャース達の地上に映る小さな影に重なり、水が排水溝に吸い込まれるように溶け込んでいく。
 後を追うように細長い影と翼がある影が、ニャース達の影に同じように溶け込んでいった。
「――ふぎゃッ!? 何か一瞬、フラッときたのにゃー」
「俺モダ。映像ガ乱レタ」
「僕も。ついにキノコに意識を持っていかれてしまうのかと驚いた……」

「でも、もう平気なのにゃ。さあ、早くあの怪しいビルを調査しに行くのにゃー!」
「ウム」
 こうしてニャース達はシルフビルに無事(?)侵入した。果たして活躍できるのだろうか。

 ――うまく行きましたね。
 ――ああ。





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