第21章


[06] 



味方は俺を入れて7匹。敵は場に出ている奴らだけでこちらの倍の数だ。
控えのポケモンが入っているであろうモンスターボールが、団員達の腰に付いているのも見える。
いちいち相手をする時間も割ける体力も無い。それにこのまま戦っては、囲まれて数の利に押されてしまうだろう。

「やばいよ!やばいって!」
「うるさいね、アンタは静かにしてな!」
情けなく声を上げるムクホークを、苛々した様子でニャルマーが怒鳴りつける。
一度に敵の数を減らせ無いだろうか……放電――いや、駄目だ。味方まで巻き込んでしまう。フライゴンの地震――こちらも同じく。

敵はじりじりと距離を詰めてくる。
地形を活かせないか?今まで通ったのは小さい倉庫、大きな部屋、長く狭い廊下……――!

「ロゼリア!お前、ソーラービームは使えるか?」
「は、はい。でも撃つのに時間がかかりますよ?力を溜めてる間にやられちゃいます!」
「いいから溜めろ!ミミロップ、ロゼリアを持ち上げろ」
「わかったけど何するつもり?」

「全員、俺に続け!ミミロップはロゼリアを抱えたまま、最後尾で付いてこい!」




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