第20章


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――戻りの洞窟。

 霧がかった洞窟の奥。
 ミロカロスが巨大な影と対面している。
「……これでいいのだな」 巨大な影がミロカロスに問う。
「ええ」とミロカロスは頷いた。
「これで借りは返したぞ。」
 忌々しげに巨大な影は言う。
 ミロカロスはにこりと微笑んだ。
「はい、ご苦労さまでした」

「……本来、転生を待つ死者の魂を呼び起こし、生者に憑依させるなど禁忌。もう二度とこのような事に協力はせんからな」
 巨大な影はミロカロスに釘を刺す。
「わかっていますよ、ギラティナ」――




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