第18章


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――シンオウ、ニューラのアジト
 アジトの広間は真っ暗で何も見えない。
 恐らく広間の真ん中に器用に作り出した氷のベッドの上で、たぶんマニューラが暇そうに寝転んで足をバタバタさせているようだ。
「ヒャ〜ン、暇暇暇暇ー! てめーら起きろー!」
 マニューラがうるさく騒いでいると広間の上の螺旋階段状の通路の所々にある巣穴から、大方ダルそうにニューラ達がぞろぞろ出てくるのがニューラ達の暗やみに光る目でわかる。
「うっせーぞ、マニューラ! 目ぇ覚めちまったっつーの!」
「うるっさいわねー…大声出さないでくれる? あたし低血圧で…」
「まだこんな時間! ギャピ!」
 他のニューラ達も口々に文句を言っている。
「ヒャハ! 起きたかてめーら! 早起きは三ポケの得って言うだろーが! グダグダ言うな、ヒャハハ! それじゃライトアーップ!」
「ビビビ!」
 マニューラの声に反応して天井に吊されているレアコイルがフラッシュを使い、広間が明るくなる。
 ひょいとマニューラが氷のベッドから飛び降りると、ベッドは砕け散り溶けて消えた。

「ヒャハ、それじゃ本題に入る。暇だからてめーら何かおもしれーこと考えろ、以上。」
 はあぁ!? ニューラ達が一斉に怒りの声を上げた。
「自分で考えろっつーの!」
「ヒャハ! あんま怒ると毛並みが荒れるぜ? オレを見ろ、いつも明るいマニュちゃんはいつも毛並み艶々グッドコンディション! 可愛さ格好よさ美しさMAーX!」
 マニューラは自慢げにポーズをとる。
「バカはほっといて寝直しましょ…」
 ニューラ達は巣穴に帰っていった。
「ちっ、ノリわりーな。そーだ、今日は…ヒャハ! 糞カラスをからかいに言って来っか」



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