第18章


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―ハードマウンテン奥地

「さて…。」
ニャルマー達が去った後、ヒードランは自分の巣穴に帰ろうとしていた。
だが突如、目の前の空間がひび割れ、その裂け目からミロカロスが姿を現す。

「!パ、パルキア………。」
たじろぐヒードラン。
ミロカロスはその様子を見てニコリと微笑むが、目は笑っていない。
「お久しぶりですね。」

「ど、どこから見て…。」
怯えながらそう質問するヒードランに、ミロカロスはニコニコと微笑みながら嫌味ったらしく答えた。
「はて?どういった意味の質問でしょう。何か見られては不味いことでもなさっていたんですか?」
震えたまま無言でいるヒードラン、ミロカロスはその様子を見て無表情で言い放つ。
「答えによっては石板をこっそりと隠していた時のように、またあなたを始末しなければなりませんね。」
青ざめるヒードラン。

「そういびるなパルキア。ヒードラン、もういい。行くがいい。」
突然、最初からそこに居たようにボーマンダが姿を現す。
許しをえたヒードランは逃げ出すようにその場から立ち去った。
「あら、もういらっしゃったのですか。楽しいのはここからでしたのに…残念ですわ。」
ミロカロスは残念そうに言う。
「その喋り方もやめろ。」
「まったく、いいではないですか。このくらいの戯れ。」
ミロカロスはむくれながら渋々、素の喋り方に戻す。
そんなミロカロスを無視し、ボーマンダは本題に入った。

「これで予定通り、か?」


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