第14章


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バリバリ引っ掻かれては適わないのでバリバリ痺れさせてやった。
とはいえ安眠を妨げたのは確かにこちらが悪いし、なるべく多くの手下がほしい。
「これで許してくれないか?」
俺が差し出したのはマサキの家から盗んできた、ゲームセンターのコインだった。
「ゆ、許すニャー!きれいニャー。」
どうやらご機嫌が直ったようだ。せっかくだ、6番道路の管理をしてもらおう。
「頼むぞ。」「分かったニャー」

「あれ!コインがないぞ!!泥棒だー!!」マサキの不幸は続く。

国道を示す6番道路の看板がだんだん古びてきた。
どうやら大都市ヤマブキシティへの道にもっと効率のいい道ができたらしい。

「なんか怖いよ。」「大丈夫だ、早く来い。置いていくぞ」
俺は後ろも振り向かず憮然として言った。
突然後ろから歩む音が聞こえなくなった。俺が後ろを振り返った次の瞬間――

「じゃあ一人で行けばいいじゃない!」

突然ミミロップが泣き出した。



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