第12章


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ディグダの穴を抜け、ハナダの北にあるというポケモンコレクターの庭を目指す。途中、ニビシティでは人間の家の玄関や街の木々にキラキラ光る飾り付けがされていた。

そうか…確か今日はクリスマスとかいう日だったな。
「うわぁ、綺麗ね〜!」
「すごいですね!」
「きらきら〜。」
ミミロップ達がはしゃぐ。
「…騒ぐな、人間共に見つかるぞ。」
「あ、そうだった。ごめ〜ん。」



「それにしても人が多いですね。」
こんな日のせいか夜だというのに街には人間が出歩いている。
「いつもより街が明るいわね。」
闇に紛れようにもあの光る装飾のせいで難しい。
「どうするの〜?」
「むう…。」どうしたものか……。



「ねぇ、ピカチュウ。」
策を考え黙っているとミミロップが話し掛けてきた。
「何かいい案でも浮かんだか?」
「ええと、その…今日は街を通るのは難しそうだし、それに折角のクリスマスだし…」
ミミロップはもじもじしている。
「…何だ。」
「ふ、ふたり…い、いや、みんなでパーティーでもどうかなーって。」
………。
「却ッ…」
「あ、それいいですねー。」
「たのしそう〜!」
………。
「ねぇ、みんなもああ言ってるし…どうかな?」
やれやれ…。
「わかったわかった。好きにしろ。」
「やった〜!」
「じゃあ、仮拠点に戻ってやりましょうか。」
「ムウマージ、あのキラキラしたのちょっととってくる〜!」
…まあ、たまにはいいか。

メリークリスマス




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