第11章


[03] 


「これを…。」
ミロカロスから金色の腕輪を渡された。アルセウスの背中に付いていたリングの様なものに形が少し似ている…?
「これは…?」
「友への贈り物、らしいです。…身に付けてみてください。」
言われたとおりにつけてみる。腕に何かをつけている違和感が無いほど、俺の腕にフィットする。



「腕輪に意識を集中してみてください。」
言われた通りに腕輪に意識を集中してみると、腕輪の周りに16個の色の違う光球が現れ、ふわふわと腕輪の周りを回りはじめる。
「な、何だ!?」
「そうですね…ではあの岩に試し撃ちをしてみましょう。光球のどれでも好きな色に意識を集中させ、手の平をあの岩に向けてみてください。」
そうだな…とりあえずこの緑色の光球にしてみるとしよう。
意識を集中させ岩に手の平を向ける。
するとキィンッと音が響いて緑色の光球が強く輝き、緑色の光が手の平から放たれ岩に命中する!…が、



ポフッと音がしてその当たった部分に花が一本生えただけだ………。
「ふっ、ふふ……さ、最初はこんなものです、ふくく…」
ミロカロスは笑いをこらえている…。
「………何だこれは。」
「その腕輪の力です。使いこなせるようになれば、人間が言うところの『目覚めるパワー』くらいの威力は出せるはずです。」



「ほう。」
「…その腕輪を持っていれば、いつかまたあの御方とと出会える…そんな気がします。例えあの御方が前世の記憶を無くしていたとしても…。」
「…………。」




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