君と僕のデザート


[11]素面


コンビニに車を止めて颯斗は、綾実の帰りを待っていた。

「ちょっといってくんねぇー♪」

足は、ヨタヨタとしていた。

「大丈夫かな…」


颯斗は、綾実を待つ間車の中で一服していた。


ちょうど煙草を吸い終えた後に帰って来た。

足取りは、さっきと違いしっかりしているようにみえる。


車にはいると綾実は、コンビニ袋からコーヒーをとりだした。
「はいっ。颯斗くんの」


「あっ!ありがとうございます。」
手渡されたコーヒーが温かかった。


「だいぶ酔い冷めた…。」
綾実が正気に戻りかけていた。

「それじゃあ…」


「アタシんちここから10分くらいんとこ。来た道悪いけど戻ってくれる?」


「はいっ!」
颯斗は、来た道を戻り始めた。



「そこ左。」

「はい。」

颯斗は、やっと綾実から解放されると安心していた。
その反面何もしないのは、少し残念な気もしていた。


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