秘密の放課後


[13]トライアングル


「工藤先輩…。」
アタシは、声が震えていた。
だが工藤は、ウォークマンを聞いている様で見向きもしなぃ。

音漏れしている……。聞いた事なぃ曲…。日本語じゃなぃ感じ?洋楽?

アタシの影で工藤が気付いた。

「ぉや?まさきちゃん…ここ立入り禁止だょ?きちゃダメだょ。」
ウォークマンを外しながら工藤が言う。

「工藤さんもじゃなぃですか!」

「俺は、いぃの。本当なら卒業してるし。」
「意味わかんなぃ」

工藤先輩は、正直男前だ。サラサラの髪。少し赤みがかかってる。目は、大きいしまつげも長い。ジャニーズいけそぅ。少し筋肉質かな…背も180近い。
「何?何かついてる?」

「あっ!スイマセン…。」
ついつい見とれてしまった。

「こんなとこに俺といたら安曇先生に怒られちゃうょ?」
クスッと工藤が笑う。

「ぁのっ!何を知ってるんですか?」
アタシは、ドキドキしながら聞いた。

「ん?君と安曇がイケナイことしてるって事かな?」

『やっぱり知ってたんだ!』
アタシは、予想していたが驚いた。
「いつから…ですか。」

ククク…と工藤は、笑い出した。
「君ぁの日大変だったね?安曇にパンツとられちゃったみたぃで。」
「なっ……?」

「俺ぁの時さぁー倉庫周辺でいたの。ぁそこに猫いるでしょ?あの猫さぁーまぁっていうんだけどエサあげてたらァンタらが来たの。」

アタシは、穴があったら入りたいと思った。本当に屈辱的だった。

「安曇も意外と鬼畜だょね。甘い顔してさ。」

「お願いです…。…誰にも言わないでくださぃ……。」
アタシは、先生に迷惑かけたくなかった。

「やだ。」
工藤が真剣な顔でアタシを見つめる。
……最悪…。


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