〜過去〜ツバキ〜


[07]離れ小屋の正体


「あの…アタシ何かしましたか?」
椿がたまらなくなり話を切り出す。

「ん?何かしたの?」夢が聞き返す。

「いぇ…身に覚えはないんですけど…話があるって聞いて…。」
泣きそうな顔をする椿。

「ああ!ごめんなさいね不安にさせて。」
夢がくすっと笑う。

お茶を手に取る夢。
「椿ちゃん…離れのお部屋の事ご存じかしら?」
言葉を終わらすと夢は、ハーブティーを啜った。

「屋敷から少し離れた小屋みたぃなとこですよね?それくらいしか…。」


「その通り…。あそこには、何があるか知りたくない?」
夢が上目遣いで椿を見る。

「えっ…。知りたくないと言えば嘘になりますが…。」


「あの部屋ね…実は、可哀相な人がいるの。」


「可哀相な…人?」
椿は、想像もしてなかった答えに少し戸惑った。

「椿ちゃん…この屋敷の奥様見た事あるかしら?」

「奥様は、ここで働くようになってから2、3回…遠くからしか。」
この屋敷で働く事になった椿だったが…奥様こと…麗和(レイナ)とは全くといっていいほど面識がなかった。
「実はね…奥様が椿ちゃんにお世話係を頼みたいって言ってるの。」
夢が真剣な目で椿に言う。

「えぇ〜〜…私がですか?」

[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.