～過去～ツバキ～

[05]開かずの間

椿の仕事は、主にメイドのお手伝いだった。
掃除に洗濯、昼食、夕食の準備など様々だった。

毎日がんばるしかなかった。

12歳の椿を雇ってくれる処は、珍しかった。

一つだけ……この屋敷には、開かずの間があった。

屋敷の少し外れにある部屋で草花に囲まれた小さな小屋のような場所があった。

一度花の水やりをしていて外れの部屋の近くに行こうとすると夢に止められた事があった。

何があるのか知りたかったが雑用の分際で質問するのは、気がひけたし質問しては、いけない気がした。


主に夢がその開かずのの間に出入りしているようだった。



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