〜第3章〜


[04]絵心


家に帰り早速ハルカはクレヨンを手に取り絵を書こうとした。

「何書こっかなぁ!空書こう!」

水色のクレヨンと白色のクレヨンを手に取りスケッチブックに書き始める。
綺麗なアオが白いスケッチブックの上に描かれる。

「やっぱり…青ですよね。ハルカさんらしいです。」


「何でだ?」


「空は、色んな表情を持っています。夕焼けや曇り空夜空など…ハルカさんには、やはり青空がお似合いですね。」


「なるほど…なんか空って青いイメージしかなかったけど、色々あんだな…。」


「そうですね。私の場合は、夕焼けを書いてしまいますね。」


「やっぱ芸術家は、違うんだな。」

「そんな対した者じゃありませんょ。」


そう言ったレイの横顔は少しさみしそうに見えた。


「…大丈夫か?」

ハルカが心配して手を重ねる。

「…ハルカさん…。大丈夫って何がですか?」

「なんかレイ泣きそうな顔してるぞ。」


「ふふ…変なとこ鋭いですね。」


「変なとこってなんだ?」


「褒めてるんですょ。」


「そっか!じゃぁいいや。」


「私は…ハルカさんといて本当に癒されます。ありがとぅございます。」



そう言うとレイは、ハルカにキスをした。


「!!」
ハルカは、何が起こったのか理解するのに時間がかかった。


「お礼です。」

そう言うとレイは涼しい顔をしてその場を立ち去った。


「…なっ!なんでキスなんて…。」

さすがのハルカもキスの意味は、わかっていた。

唯、今までになかった不思議な感じに包まれていた

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