†*†*†*†*†*†*†*†*

負けない!!負け犬【３】～私とＪｒ.と銀時と～《連載中》

†*†*†*†*†*†*†*†*

[06]８月１５日(銀時)

†*†*†*†*†*†*†*†*

だってさ、書いてあったんだもん。

例のサンタとかいうオッサンから貰った育児書に、

『産後一ヶ月を過ぎれば、性交も可能です』

って。

だからさ、だからそろそろいいかな～…って、思うじゃん。

だから夜、嫁さんに久々トライしてみたわけだよ、俺は。

そしたらさ、しばらくご無沙汰だったもんだからか、な～んかお互い新鮮でさ～。

まぁそう、やっぱそれなりにさ…

お祭り騒ぎだったよコノヤロー！！！

俺も嫁さんも、『ひーこらひーこらバヒンバヒン』ってなもんさ！！

触る度に母乳がいちいち飛び出すけど、そんなのも気にならないくらい夢中になったよ。

胸のサイズも昔じゃ考えられないくらいに成長してるし、最高だね！！

そんで大盛り上がりでメインイベントに取り掛かろうとした、まさにその時…

｢うっ…うぅっ…うぁぁぁ～ん！！｣

…ベビーベッドから断末魔の叫び声が聞こえて来やがった。

その途端に、それまで共に燃え上がっていたはずの嫁さんは表情を変え、

｢あらあら金ちゃん、お腹空いたの？｣

と母親の顔になりやがった。

そのまま華蓮は銀ちゃんをほったらかしにして、金ちゃんの元へ行ってしまった。

あの～…あのね、あのさぁ…

おたくの息子さんも腹減らして大変でしょうけど、うちのムスコさんもパンパンでえらい事になってんですけどォォォ～！！！

なのにほったらかし？

金太郎優先？？

コノヤロー金太郎、どチクショウめが！

お前はもっとデキる子供だと思っていたぞ、お父さんは。

なのにコレは何だ、この仕打ちは。あァ！？

空気ぐらい読めよ、空気。

一ッッッ番テンション上がる時だったよ、今。
最高潮寸前だよ。

それなのにお前、ナイわ。
腹減らして泣くとかナイだろ、フツー。有り得ねーよ！！

頼むからあとちょっとだけタイミング遅らしてくれりゃいいのによォ。

俺そんなに待たせない方だからさ。

【早撃ちガンマン】なんていう、自慢にならない異名もあるくらいだからさ。

だからよォ、頼むから、頼・む・か・ら、次回からは空気ちょっとだけ読んでくんないィィ～～～！？

布団にくるまり、俺は心の雄叫びをあげた。

｢チクショー。｣

溜め息と共に、思わず口から言葉がこぼれ落ちた。

すると、華蓮の乳房を懸命に吸っていた金太郎が一瞬こちらを向き、ニヤリと笑った。

…え、何？今の『してやったり』みたいな顔。

アレ？まさかコイツ、空気読んでないどころか…

意図的に泣いたのか、オイィィィ～～～！？

†*†*†*†*†*†*†*†*
[前㌻] [次㌻] ［*］ﾎﾞﾀﾝで前㌻
［#］ﾎﾞﾀﾝで次㌻ †*†*†*†*†*†*†*†*
[←戻る] †*†*†*†*†*†*†*†*
†*†*†*†*†*†*†*†*