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《完結》負けない!!負け犬【２】～みんなの日記～

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[08]１１月26日(新八)

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翌朝。

まだ暗い早朝から、万事屋で待機していた僕と神楽ちゃんの元へ連絡があった。

｢お婆さんは天に召されました｣と…。

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病院へ駆けつけると、お婆さんはベッドの上で白い布を被って静かに横になっていた。

傍らにはご夫婦と、親類と思われる方々と、それと…

あれ？いない。

僕はそこにいるはずの【勘助さん】を探しに部屋を飛び出した。

これからお婆さんは自宅に運ばれ、お通夜とお葬式を済ませてお別れする。

そんな時に一番そばにいて欲しいのは、偽物であれ何であれ、【勘助さん】じゃないのか!?

僕は奴が最後の最後まで[仕事]を全うしていない事への怒りと、お婆さんの切ない気持ちを思い感情を押さえ切れず、泣きながら走った。

病院中を駆けずり回り、最後にたどり着いたのは屋上だった。

奴はフェンスにもたれ掛かり、悠然と昇る朝日を眺めていた。

｢こんなとこで何やってんですか!!

酷いじゃないですか、お婆さんを見送りもせずに…｣

すると奴は姿勢を変える事なく、後ろで吠える僕に言った。

｢婆さんがさ、言ったんだよ。

『ありがとう。今からおばあちゃんも勘ちゃんのところへ行くからね』って。｣

え、意識はもう完全に無かったんじゃぁ…

｢そう言ったと思ったら、そのまんま…

ホントに勘助んとこ行ったよ。

…だからもう俺はお払い箱って事!!｣

銀さんは朝日に背を向け、屋上から降りて行った。

意識不明のおばあちゃんが一瞬でも意識を取り戻すという奇跡は、【勘助さん】が起こしたものだと、僕は信じたい。

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