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《完結》負けない!!負け犬【１】～２０代後半・真選組女子隊長の日記～

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[11]１０月２６日

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今日で有給休暇は最後だ。

今日も剣術やら隊長としての心構えやらを学びに屯所へ向かう。

先日局長が擦ってしまった四駆車は修理に出しているが、なかなか帰って来ない。

その間の代車としてちっこい軽四を貸してもらえたが、視界が低くて酷く乗り心地が悪い。

でもここ数日の間雨だったので仕方無く乗っていたが、今日は晴れたので愛車２号のハーレーで屯所に行こう。

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｢わあぁぁ～！！
かっこいいですねぇ

でっかいハーレーに脚の長い長身美人が颯爽と乗ってるって、峰不二子みたいですよぉ！！

駐車場は裏だから僕が停めて来ますからぁ。｣

また擦られたら困る！！勘弁しておくれ、局長…

｢大～丈夫！！僕、バイクには自信があるんですよ。
ホラ…！！｣

ガリリリリリ…

｢……ごめんなさい……｣

…いや、もうあんた悪くないわ。

性懲りもなくまたあんたに任せた私が悪い…。

ああぁ……

・―・―・―・―・―・

屯所内の道場に行けば、たいてい誰かが修練している。

いつもその中から親切そうな奴を選んで剣術を教えてもらう事にしている。

今日はなんかかわいい男の子がいるぞ。

…最近、年下男性を見ると『かわいい』と表現してしまう。

オバサンに片足突っ込んでるな…。

あれ？でもこの子竹刀ではなく違うもの振ってる…

…ラケット？

｢あ、華蓮さんこんにちわ。
今日も剣術の練習ですか？｣

胸に【山崎】と刺繍してある。

｢華蓮さん、良かったらバトミントンやりませんか！？
楽しいですよ！｣

あぁ、楽しかろうねぇ。

取り敢えずこいつにはまともな剣術は習えそうにないな、ウン。

・―・―・―・―・―・
書き方が分からない書類があるので局長室へ聞きに行く。

トントン…

あれ？
不在かしら。

｢近藤さんなら出掛けてるぜ。｣

隣の襖が開き、副長室からくわえ煙草の土方さんが覗いて言った。

｢あの人、時々いなくなるからそのつもりで。｣

一体どこへ何しに行ってんの？

｢志村さんちにストーカー行為。｣

あぁ、なるほど。
ストーカー行為ね…

って、それいいの！？
警察なのに公認なの！？

｢あの人不器用だから、あーいう恋愛の仕方しか出来ねぇんだ。

…当然相手からは拒絶されてるけどな。｣

…でしょうね。

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