オヤシロ様の祟り


[08]8


二人はしばしば名前を呼ばれたことに驚いて何も反応が出来なくなっていた。
「梨花…聞きましたか?」
沙都子は自分の耳が信じられずに梨花の顔を見つめる。
「沙都子…圭一は変わりはじめているのかもしれない。」
梨花も大きく頷いた。
「大丈夫なのか、梨花、沙都子?」
圭一はまた大きな声で二人の名前を呼んだ。
「大丈夫ですよ、圭一。」
梨花は安心させるために叫んだ。
「ケガはないのか?」
「私は足を少し捻ってしまいました、梨花が腕をケガをしてます。」
今度は沙都子が叫んだ。
「わかった…回りに人がいないからまず下に下りるからどいていてくれ。」
二人は圭一の指示のとおりに場所を開けた。
圭一はすぐに下りてきた。
「ケガを見せて。」
圭一は梨花の腕を掴んで傷口を見る。
「沙都子、班ごとに渡されたバックから水が入ってるからとってくれ。」
「わかりましたわ。」
沙都子はバックから水を取り出して梨花の傷口にかけた。

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