かわいい男子


[03]かわいい男子B


「上がって」

私の部屋に彼を連れてきた。

彼が玄関でまごついて、かわいいから手を引いて招きいれた。

無造作に脱いだ彼のスニーカーを並べる。

隣に私の靴も。

ソファに座って、落ち着いてね。

緊張気味でギクシャクしだした彼にコーヒーとお菓子を出す。

「◯◯くん、見て」
私が趣味で集めてる映画のDVDを収納ボックスから取り出す。

映画のジャンルを問わず気に入った映画のDVDを集めているのだ。

彼がDVDに興味を示した。
「これはどんな映画ですか?」
彼が取りあげたのは「犬のパン工場」と言うB級ギャグ映画。

物好きな友人が貰ったものだ。

なぜ、それが気になったのか?なんか男の子ってよくわかんないなぁ。

「犬のパン工場」を二人でソファーに並んで座り鑑賞した。

「パン生地をこねる犬の仕草がかわいい」とか言いながら、楽しんでいた。

不意に見た彼の横顔がきれいだった。

もう我慢できなくて体をくっつけて彼に
キスをした。

唇を狙ったんだけど頬っぺたにかすっただけ。

「もう一回…」

体が一瞬で熱くなって、
ふっと吐息を感じた。

私の唇は見事に彼に奪われたのだ。

きれいな彼の顔がすごい近い。

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