闘魂!第8巻


[05]第72話


和也「いったん宿に!」

――――――――――

紅葉「むにゃむにゃ…」

宇治「さっき、妖力が戻りつつあるって…」

和也「成長のせいか…封印が弱まりつつあるのか…どちらにせよ、ほっとけば暴走するかもね」

宇治「方法は?」

和也「孫悟空ならシッポが弱点なんだけど…ないね」

金時「暴走したら止めるだけだ」

宇治「ですが…」

金時「お前には癒しの波長があるだろ」

和也「でもそれだけじゃ」

金時「できるよな?」

宇治「…はい」

金時「俺は一番近い町がどこか聞いてくる」

バタン

宇治「金時さん…」

和也「いま一番苦しいのは、金時君かもね」

宇治「意外に責任感強いですからね」

和也「自分勝手な…」

宇治「違いますよ、私達を、信じてるんです!初めてあった時から…お前らは俺から離れないってね(笑)」

和也「あはは…リーダー的存在ですね(笑)」

紅葉「……ん」

和也「あ、起きた」

紅葉「ご飯は?」

宇治「いま作りますね(笑)」

――――――――――

金時「くそ!くそ!くそ!《なんで…こんなに弱いんだよ…》」

妖精「じゃあ戦うのやめたら?」


金時「あ?」

妖精「どうせ勝てっこないんだからさ?いらなくねぇ?」

金時「お前になにがわかる!」

妖精「わかるよ…神だから」

金時「は?!」

妖精は人の姿に変わった

光明「私は光明(こうめい)!名前ぐらい知ってる?」

金時「なぜ」

光明「なぜ君が聖霊帝国の人ってわかったか?それは霊圧の強さでですよ」

金時「死んだはずじゃ」

光明「えぇ本体は」

金時「本体?」

光明「私はコピーですよ」

金時「いい加減にしねぇとぶっ飛ばすぞ!」

光明「性格はお父様…いや、お祖父(じい)様に似てますね」

金時「その…」

光明「そのコピーがなぜここに…私達はバラバラに散って、たどり着いたらここってかんじですかね」

金時「じゃあそのお祖父様もいるのかよ」

光明「えぇもちろん」

金時「俺達になんの用だ!」

光明「神の仕事をさせていただくまでです…では」

シュン

消えた

金時「なんだ…今のは」

和也「あ!金時さん!」

金時「あ?」

和也「紅葉君が!」

――――――――――

紅葉「はぁはぁはぁ…」

宇治「41℃…高熱です…」

金時「たく!食い過ぎるからだろ!」


和也「私達の霊術じゃどうにも…」

宇治「しっかりして下さい!」

金時「あいつ…《光明「神の仕事をさせていただくまでです」》くそ!」

バタン!

宇治「金時さん!」

和也「無理もない…」

宇治「手遅れです…これ以上…手の施(ほどこ)しようがありません…」

和也「なんで…」

――――――――――

金時「出て来やがれ!光明!」

和也「光明?歴代五代神の一人…でも死んだんじゃ」

金時「コピーだよ!俺は紅葉のコピーを見たことがある」

和也「なるほどね…その光明さんが、紅葉君をあんなめに…」

金時「和也…」

和也「はい…」

金時「封印を解け!」

和也「でも!」

金時「言ったろ?暴走したら止めるって」

和也「解き方がわかれば…ですけど…」

金時「じゃあ、俺を殺せ」

和也「金時さん!落ち着いて!」

金時「どうせなにもできやしないんだ!この命…くれてやる!」

和也「私は手を出せません」

金時「頼む…」

和也「人!」

ボフッ

和也「式神とやり合って下さい」

金時「サンキュ」

――――――――――

紅葉「……金時が」

宇治「紅葉君!起きちゃダメです!」


紅葉「俺が…助け…なきゃ…」

宇治「私が行きます!だから!」

ドカーン!

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