闘魂!第6巻


[03]第53話


和也「あれあれ?寿(ことぶき)さん!私の部屋でなにを」

寿「ワタシが珍しい物好きなのはご存知なくて?式神なんぞ使って、本物は何処にやりました?」

和也「あなた第三席副隊長でしたっけ、ご用があるなら私を通してからにしてくださらないと…ですがいまは会議中では?」

寿「話をそらすな!時期処刑されるのであれば、サンプルぐらいは手に入れたい」

和也「処刑?」

――――会議室――――

長「では改めて、二点目!金時・宇治が帰ってきたら、他二名を処刑する」

幻浄「ですがそれは!」

長「聖霊帝国の事を世間に知らせない為にする事だ!意義は?」

幻浄「ありません…」

長「それと三席の氷雨(ひさめ)隊長」

氷雨「は!はい!」

長「その副隊長片付けて!式神を出すなんざ目障り(めざわり)だ!」

氷雨「失礼しました!」

長「本物の副隊長は?全員出席と言ったはずだが」

氷雨「ちょっと用事がありまして!それで…」

長「それで式神か…俺をなめてるのか?」

氷雨「失礼しました!ちゃんと私から注意しておきますので」

長「二度はないと思え」

氷雨「はい…」

――――――――――


寿「聖霊帝国の事を知られて、無事に帰れるとでも思いました?」

和也「それは…」

寿「おっと式神の事バレちゃいましたか。今度は私にその子を紹介していただくと嬉しいのですがね…では」

和也「《誰がお前なんかに!》あ!紅葉君!」

ガチャ

和也「すみません、ちょっと会議が…!」

紅葉「うぉ〜!!」

和也「まずい!波長が乱れてる!」

ズシャ!

和也「ぐ!八卦封陣(はっけふうじん)しかない!」

和也は手に書いた八卦を紅葉のお腹に叩きつけた

紅葉「グハッ」

和也「九字護身法(くじごしんぽう)臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!!!!」

シュ〜…

バタン

和也「少し寝かせておこう…」

幻浄「大変です!和也様」

和也「いま落ち着いたところなんだから静かに」

幻浄「すみません…金時様が帰ってきたら…その者達を!」

和也「処刑だろ?風の噂で聞いたよ」

幻浄「いいのですか?」

和也「幻浄」

幻浄「はい!」

和也「この話はこれ以上するな」

幻浄「ですが」

和也「わかったな!これも運命だ」

幻浄「わかりました…失礼します…」

和也「久しぶりにツルでも折るか」


紅葉「…ん」

和也「起きました?」

紅葉「あ!俺」

和也「覚えてないんでしょ?何も」

紅葉「……俺、すんげぇ怖くて…」

和也「なんで式神壊したのかな?《いいできと思ったのですが…》」

紅葉「感じなかったんだ…」

和也「え?」

紅葉「心臓の音も…温もりも…」

和也「《そりゃ…もともと紙切れだからね…》そうか…ごめんね」

紅葉「一人だし…ドアも開かないし…」

和也「《用心の為に結界張ってたからね…》大丈夫、今度はずっといますから(笑)」

紅葉「宇治と似てる、なんか安心する」

和也「一応親子ですから(笑)」

紅葉「でも、いつも守られてばっかで…」

和也「あまり自分を責めないで…そばにいるだけでいい人もいますから」

紅葉「頑張る…」

和也「出会いもまた、運命なのですから」

ぎゅるぎゅる〜

紅葉「安心したらお腹空いちゃった(笑)」

和也「じゃあなにか」

紅葉「また行くの?」

和也「式神に行かせます(笑)人!」

ボフッ

紅葉「俺ってわがままだね…」

和也「わがままって言うより甘えん坊かな(笑)」

紅葉「甘えん坊?」


和也「お母さんと言う存在がいないから、つい甘えちゃうんです。でも悪い事じゃないし、それで安心するならいつでも甘えて下さい(笑)」

ガチャ

人「お待たせしました」

食事を持ってきた

和也「ご苦労様。解」

ボフッ

紅葉「………」

和也「どうしました?」

紅葉「肉がない!」

和也「あはは…仏は草食ですから(笑)」

ガツガツ!

和也「って食べてるし…」

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