あと2日


[07]着陸


しばらくすると、聞いた事の無い単語がたくさん聞こえ出した。
ただ聞き取れたのは…
「着陸…?」
立ち上がって下の方を向いてみると、不思議な光景が広がっていた。
「あれが宇宙ステーションか…。」
広く細長い建物が、宇宙に浮かんでいる。
しばらくすると少し揺れて下に下に進んで行く。
あっという間に宇宙ステーションに着陸していた。
「…着きましたよ。どうぞ、降りて下さい。」
スイ達3人に促されるまま降りて行くと、
「これが宇宙ステーションの中か…。」
長い廊下が広がっていて、その両側には色々な部屋が設置されているようだ。
「こちらにどうぞ。」
スイに通された部屋はホテルの一室の様な立派な部屋だった。
「…今日はお疲れでしょうから、ゆっくりお休みください。まだ明日も時間があるので…詳しくはまた明日にでも。」
俺が会釈を返すと、3人は優しく扉を閉めて去って行った。
ふぅ…と深いため息を吐いてふと、携帯を開いてみた。
「圏外…やっぱり夢じゃないな。」
ここは宇宙…もう俺は地球にはいないんだ。
携帯のファイルの中から裕太と由紀子の2ショットを開く。
「…ついに宇宙まで来たよ。力貸してくれよ、決意が鈍らないように…な。」
携帯を閉じて、横になって目を閉じた。
疲れのせいもあってか、自然と眠りに落ちていった。




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