あと4日


[07]仲間


「と、いう訳なんですが…。」
断片的ではあるが、今までのいきさつを話した。
榊さんは目を丸くして頷いていた。
「それ…本当の話なのよね?」
「はい、まあ…。」
信じてもらえなくてもしょうがない。
こんな事、普通はあるはず無いのだから。
俺が榊さんの立場なら確実に信じないだろうな。
「それで休みが欲しいって事なんだな。」
榊さんは冷静になってそう言った。
「はい。何日間ぐらい休めば良いのか…俺自身も分からないんですけど…。」
俺がそう言うと、榊さんは少し悩んだ後に
「分かった。明日から好きなだけ休んで、仕事出来る様になったらまたおいで。」
と言った。
「…え、さっきの話信じて…」
「当たり前でしょ。太陽は嘘つく様な奴じゃない事ぐらい分かってる。」
榊さんは優しく笑ってそう言った。
「ありがとうございます!」
やっぱり俺は良い仕事仲間を持ったな…。

そして夕方になって、俺は裕太を迎えに行った。
「お父さん!」
「おう裕太!遅くなってごめんな。」
裕太が駆け寄ってくる。
一緒に来た保育士さんに、俺は明日は裕太を休ませる事を伝えて帰った。

明日は…裕太と一緒に過ごしたいから。




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