chapter 1


[02]ジッカン


半月たった。
私はめでたく退院することになった。医者は未だに首をかしげている。

私は久しぶりに外を空気を吸い込んだ。


気持いい。
本当に穏やかな空、うららかな陽気、
それに華を沿える――


一人の男の存在。


この日から、
私の運命は動き出した。
狂い始めた。
滑稽な血祭りショーが始まった。
永久に抜け出ることができない迷路に投げ出され、私はそのうち発狂して死ぬ。ジッカンする。


このときはまだ気付かなかった。







数日たつ……

今私は家に一人。
親は買い物に出かけてしまい、何をするのでもなくテレビを見ている。

そのとき

インターホンが鳴る。
立ち上がり、玄関に向かう。
当たり前の行動。
でも、しかし、なぜか

心臓が高鳴る。

「……っ」

恐怖、開けてはならない。そう思う。
開けると殺される、というジッカン

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