第9章


[05] 


「……………。」
「くく…まさかこんな小さな存在に気付かされるとはな…。
すまなかった…。謝っても謝りきれぬだろう…。」
「……………。」
「もう世界を創り直すなど愚かな事はしない…。最も……そんな力、もうすでに我には無い…。
ピカチュウ、せめての罪滅ぼしだ、お前の大事な仲間をすべて元に戻してやろう…。」
「…できるのか!?」
「ふ…腐っても創造神だ、その程度容易い。」
「…頼む…。」
「その代わり、我に関する記憶は消させてもらおう…。我に対する怒り、憎しみ、悲しみ…今後の邪魔にしかならないだろう…。
そして時と空間も少々、いじくらせてもらう事になる。我が力だけでは最早…な。
様々な弊害が起こるだろうが…ピカチュウ、お前とその仲間達ならなんとかなるだろう。
そしてピカチュウ…お前にだけは覚えていてほしい…。一匹の、孤独で愚かなポケモンがいた事を…。」
「…ふん、死んでも忘れてやるものか!」
「くく…その減らず口…変わらんな。もう少し早くお前のような奴に出会っていれば…。」
「…………。」
「…では、さらばだ。」
「…ああ、さらばだ…友よ。」
「…!!創造神であるこの我を友と呼ぶか!?どこまで減らない口だ、くはははは!…我も…普通のポケモンとして生まれ、お前と出会いたかった…。
ディアルガ、パルキア、最後の我のわがままを聞いてくれるか?」

――「…御意。」「…はい。」――

「ドドギュウウーン――





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