第9章


[02] 


「自我が無い者だけの世界を創り、何が楽しい?感情の無い機械のような奴らだけが沢山いる世界など。
逆らう者もおらず何も苦は無いだろうが、そのような世界何も面白くはない。」
「お前も自我のある者・・・人間を憎んでいたはずだ・・・。」
「・・・確かに俺は人間に虐げられ、憎んでいた時期もあったが・・・。
そのお陰で沢山のポケモンと出会えた。・・・正直、扱いに困る変な奴らばかりだが・・・。
そしてあの赤帽子のような・・・少しはマシな人間がいる事も知った。
今思えばあの旅は楽しいものだったな・・・。泣き、笑い、怒り・・・すべては自我、感情を持っているからできることだ。
他人に何も思われず生きるなど、死んでいるのと同じ・・・土の下で眠っているように孤独だろう。
だから俺は自我がある者がいる今の世界が好きだ。」

アルセウスは昔を・・・宇宙に一人、孤独に浮かんでいた頃を思い出した。



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