第6章


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その時、先に行っていたロゼリアが俺達の方へ走って来た。
「た、大変です!ミミロップさんの姿が…どこにもありません!」
「何だって?!」
「まさか、もうあの電気ブル野郎にやられちまったか〜?!」
「おそかった〜!」

「ま、ままま待て!おお、おお落ち、落ちけつ!」
俺は、努めて冷静に言い放った。
「…何動揺してるんですか」
「うっうるさい!あ、あいつが、そう簡単にやられる訳ないだろう!
 そうだ…あの人間が来たんで隠れたんだ!そうだ!そうに違いない!」
「何言い訳してるんですか……」
呆れたようにロゼリアが言う。最近、どうも扱いづらい。

「……ところで、もう1匹は?」
「…あそこに」
建物の影には、目の周りにアザを作って倒れているイタチが…

「…もういい。お前達は、こっそりあの赤帽子を援護してやれ。俺は急ぐ!
 あ、あいつが出て来たら…」
「僕が引き止めておきますよ…」
「よし!じゃあな!」
俺は急いで裏口へと回った。

「なあ〜、ピカチュウの旦那って…」「本当に…」「すなおじゃな〜い!」

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