第38章


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 ニューラは無言で振り返りもせず通路の先を歩いていき、ロゼリアも黙ってその後に続いた。やがて誰もいない一室に入ると、その中央辺りで歩みを止める。
 ロゼリアはごくりと唾を飲み、息と言葉を整えて備えた。
「よくものこのことあの場にツラ出せたもんだな」
 ロゼリアが口を開く前に、ニューラは背を向けたまま言い放つ。
「仲間として狩りに出た以上、僕にも宴に加わる権利はあると思いますが」
 負けじとロゼリアは毅然と言い返した。


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