第34章


[12] 



「しかし、止める手立てはある。アルセウスが私を蘇らせた時、力を三つに分けた。魂、神体、宝玉。
すべてが揃わねば、個々として大きな力はあれど、絶対的な力を行使することはできんのだ。そこで、お前
にはこの内の一つ、白金の宝玉の封印を解き、我が下に持ってきてもらいたいのだ。私はこの場を離れるこ
とはできんし、奔放なゴーストどもを当てにはできんのでな。白金の宝玉が戻ればすぐに神体を制御して
ほころびを修復し、世界は再び安定しよう」
 世界の命運が再び俺にかけられるというのか――半ば嫌気が差したが、いずれ征服する世界を崩壊させる
わけにはいかない。そして、アブソルを助けなければ。仕方なく俺は首を縦に振る。
それを見てギラティナは満足気に極うっすらと微笑んだ
「よろしい。だが、これはお前単独でやってもらう。
宝玉が封印された地に送り込むのは今の力では一匹が精一杯なのでな」



[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.