第30章


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そして女とプラスルは温泉街にやってきた。
温泉街は商店や飲食店が並び、人々の活気で溢れていた。
「プラスル何食べようか? ポケモンと一緒に食べれる店はどこかな?」
女は、ポケットから細かく畳んだ、観光マップを取り出した。 「う〜んと、そうね、この距離だとここがいいかな。」
彼女は1人地図を見ながら、ぶつぶつ独り言を言っている。

「コラァー、ボケェェェー、店の商品食ってんじゃねぇ!!」
突然の男の叫び声で女とプラスルはびびった。周りにいた観光客もびびった。
女は声のした方を見てみる。10メートルぐらい離れた、商店の店先からだ。
そこには店先に出してあるお土産の食べ物を、なんとなく目に異様な狂気を感じる白いコラッタが男の店主の叫びも無視して、一心不乱に食べている。よほど腹が減っているのだろうか。
その時店主が物凄い勢いで店の奥からやってきて、ほうきでコラッタを吹っ飛ばした。
店主は顔が般若のような形相で怒りに満ちていた。
体格は恰幅がよく、般若の形相とあいまってまるで鬼のようだった。



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