第23章


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 からだ全体で反動をつけ、一気に立ち上がる
「―――ッ!!」
 再び左足に激痛が走る
 だが、倒れるわけにはいかない

「フンッ、まだ起き上がるだけの力が残っていたのか」
「・・・・・退け、なんとしても俺はアイツを外の世界へ連れ出す」
「ほざけッ!くたばりぞこないの鼠が!」
 奴の爪が狂気と化して俺に襲い掛かる

ドスッ

 再び鈍い音―――狂気が俺の左肩を抉る
 それでも、俺は前進を止めない
「なっ…」
 一瞬、怯えたように奴が怯む
「もう一度だけ言う、そこを退け!」
「だまれぇぇッ!」
 感情に身を任せ、仰け反るように爪を振り上げる
 その隙を逃さず、俺は右足に渾身の力を込め奴の懐に飛び込む

「ぐおぉッ…」
「―――終わりだッ!」
 
 起 死 回 生 !!



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