第22章


[04] 


 近づいてよく見てみると、巨人から吹き出している紫色の霧の正体はゴース達。岩一つ一つにとり憑いて巨人を動かしているようだ

「やいやい、デカブツ! この先にゃあっしらの館があるんでぇ、止まりなせぇ!」
 巨人は歩みを止め、ゆっくりとドンカラスに顔を向ける。ぐるぐる目の不気味な顔が彫刻されている頭。
 その額に当たる部分にはゲンガーがふんぞり返っていた。
「ケケッ、久しぶりだなドンカラス」
「てめえはゲンガー……一体何のつもりでえ、てめえらに貸す部屋はもうねえぞ」
 ニィッと口端を歪めゲンガーは笑う。
「部屋を借りる必要はねえよ。今から館は潰されるんだからな! この――」
「お゛ん゛み゛ょ゛ーん゛っ!」
 両腕を振り掲げ、巨人が吠え猛る。
「千八十匹のゴースが合体したB(ビッグ)ミカルゲでな! ケケケケケッ!」
「ちっ、行きますぜッ! ヤミカラ――」

「待つおッ!」



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