第21章


[19] 



――時を少し遡りディグダの穴の隠れ家。

「暇なのニャー」
そう呟き、退屈そうにゴロゴロと寝転がっているのはニャース。
「……そうだね」
陰鬱そうに返すディグダ。
「何もやることないよ」
ため息混じりにそう嘆いてるのはパラスだ。
「コノママジャ埃ヲ被ッテ錆ビルゾ」
つい最近ダンバルから正式に進化したメタングも暇そうにしている。
少し前にピカチュウの配下となった彼らだが、なったはいいものの何もすることが無く、毎日を退屈に過ごしていた。

「何か面白いことは無いのかニャー――」
不意にディグダの方を振り向き、凝視するニャース。
「な、何?」
「そういえばその体の埋まっているはどうなってるんだニャー?」
「そ、それはちょっと……」
困ったようにディグダは言葉を濁す。その様子を見てニャースはますますディグダの埋まっている部分に興味を持ったようだ。
「気になるのニャー……」
目を輝かせながらニャースはじりじりとディグダに、にじり寄って行く。
「ちょ、何のつもり――!」
ディグダがそう言いかけたとき、突如何かが崩れるような大きな音がディグダの穴に響く。

「な、何なのニャー!?」




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