第19章


[06] 



 カビゴンはその細い目を吊り上げて地面を揺るがしながら、ミミロップ達に近づいてくる。
「ど、どうしよ……」
「あは、あはは……」
「ぜったいぜつめ〜」
 そんな時、
「ラフレシア、痺れ粉です」
 お嬢様風の、和服を着た人間の女性がラフレシアを繰り出し、カビゴンを麻痺させた。
 後ろにはたくさんの女性トレーナー達がずらりと並んでいる。
「お、お、お、お、お〜?」
 麻痺したカビゴンを女性トレーナー達が取り囲む。「女の敵に鉄槌を。皆さん、やってしまいましょう」
 お嬢様風のトレーナーが、女性トレーナー達に笑顔で指示する。
「は〜い!」とカビゴンをボコボコ蹴り始める女性トレーナー達。

「な、何なの〜?」
「さ、さあ?」
「たのしそう! ムウマージもやってこよ〜」
「私もやってこようかな」
 ミミロップとムウマージも、こっそりそれに加勢する。

数分後、ボロボロになって気絶しているカビゴンが、そこに残されていた。
「……よく分かりませんが、女性は怖いということですかね」



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