第18章


[09]page401『節分?』


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―シンオウ、森の洋館にて
ドンカラスが洋館の二階の一室で何やらゴソゴソしている。
調度、部屋の前を通りかかったエンペルトがそんなドンカラスに気付き声をかけた。
「ドン、何をやっているポ…ゴホン、んだ?」
そのまま何かをガチャガチャやりながら、振り向かずにドンカラスは答える。
「あん?またあの出っ歯が役立たずを連れてくると言いやがるから、対策をしてたんでぇ。」
対策?と疑問に思いエンペルトはドンカラスに近付き、手元を覗き込む。
なんとドンカラスがいじっていたのは二丁の機関銃だ。
「ちょ、ドン、それは…!?」驚くエンペルト。ドンカラスはその様子を見てニヤリと笑う。
「安心しなせぇ、殺しゃしねえ。これはあっしの部下に作らせた特別製でやして…。」
ガシャリと機関銃からマガジンを外し引っ繰り返すと、バラバラと豆がこぼれた。
「撃つのは自然に優しく豆!当たりやがったとしても軽い痣ですみまさぁ!」
エンペルトは呆れたのか何も言えず、ぽかんとしている。
「お〜い!ド〜〜ン!………」
外からビッパの嬉しそうな呼び声が聞こえてくる。
「来やがったな…!」
ドンカラスは豆機関銃を器用に二丁、チャキッと構え、窓から飛び出す。

「自分から飛び出して来るなんて、そんなに僕が友達を連れてくるのが楽しみだったかお?今日連れてきたのは寒さに弱いオニゴーリ君…ってドン、その銃はなんだお!?……」
「鬼は外でさぁ!!……」
バララララ…そんな外から聞こえてくる、静かな森にふさわしくない雑音を聞きながらエンペルトは呟く。
「今年も福は来そうにないポチャ…。」

続かない

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