第18章


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ふう、先程は苛立った勢いで雷の石など使いそうになってしまったが、危ないところだった。
俺が今のピカチュウの名を世に知らしめて、世界中のポケモンを手下にするなどという野望を持ったのは元はと言えばアルセウスの所為だ。
だが、今や俺は自分の意志で成し遂げようとしている。
これはピカチュウである時に思い立ったこと。進化してライチュウになってしまっては意味が無いのだ。
それに俺はピカチュウという種に誇りを持っている。
進化する気はない。これから先も、ずっと。
この思いが心の底にあったため先程は雷の石の力を遮り、進化できなかったのだろうな。

――扉を開けた先はボスの部屋では無く、大勢のポケモンが幽閉されている倉庫だった。


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