第16章


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二匹の放った技は見事に相殺された。

(互角だと……?何なんだこいつ…。これ以上派手にやるとまた余計な邪魔が入るかもな……仕方ない。)

黒いピカチュウは大量の霧をまとった。

「逃げるの……?弱虫だね。」

白いポケモンは皮肉混じりに言う。黒いピカチュウはギリッと歯を鳴らした。

「次に会った時……それがお前の最後だ。」

そう言い残すと黒いピカチュウは姿を消した。


「うおお………何!?抜け殻が消えていく……。」

場面は変わって塔内。抜け殻が突然消えたせいで、ピカチュウのボルテッカーは空振りした。

「あ、人間達が倒れていきます!顔色も良くなってきてる……。」

どうやら儀式は中断されたらしい。が、ありったけの力をこめた俺のボルテッカーは止まらない。

「やばいぶつか……ぐわあ!」

俺はすさまじい勢いで壁に激突、貫いてしまった。

「ピ、ピカチュウ!?」

ミミロップが叫ぶ。しかし俺はすでに塔の外であたふたしていた。

「俺としたことが…くそ、落ちる!」



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