第一章〜扉〜


[03]〜涼〜part2


真っ暗な廊下を歩いているとある看護婦の話が耳に入ってきた。
「ねぇ、知ってる?」
「えっ、何を?」
「このまえ、事故にあった中嶋翔さんのこと、彼事故にあったときなんか女の子を庇って亡くなったんだって」
このとき、私はとても大きな優しさに包まれ気がした。しかし、そんな優しさもすぐに散ってしまうことになった。
「だけどね、女の子はそこにはいなかったんだって」
「えっ、どうして!?」
「普通の人には見えないのよ…数人の高校生にしか……」
「えっ!?」
「それはね、高校せ『ぴりりりりり』あっ、呼び出しがきたわ、ごめんね」
「気になるから後で聞かせて!」
「オッケー、じゃ待ち合い室の販売機の前で待っているから」
「じゃねー」

〜待ち合い室〜

涼は、看護婦を扉のはしで覗いていた。
すると、
「ナニシテイルノォ」
と言う声がした。
振り向くと、小さな女の子が鉄パイプを大きく振り上げていた。
「なぁっ!」
「ナニシテイルノォ」
と言う声と同時に
『ガン』
と、重い音が響いた。
看護婦のいる部屋の扉が異様に気味が悪いという記憶だけ残して真っ暗な廊下に倒れた。

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