〜第3章〜


[10]大人の事情


「!!」

ハルカは、目の前の光景に息を飲んだ。
出そうになる声を必死にこらえた。

ドアの向うには、裸の歩矛がベッドに横たわりポーズをとっていた。

『ちょっと…待てよ…モデルって…裸なのか!』

ハルカは、しばらく目を放せずにいた。

歩矛は、綺麗な体をしていた。柔らかそうな体付き。けど、引き締まるところはちゃんと絞まっていた。

ふと…歩矛と目があった気がした。

「…やべっ……。」

歩矛は、少し笑った様に見えた。

その場を立ち去ろうとしたハルカの耳に歩矛の声が聞こえてきた。


「…ねぇ。ゼロォ。アタシチョット疲れちゃったァ休憩していぃ?」


「…あぁ。本当ですね。スミマセン気がつかなくて。」

その場を立ち去ろうととしたが数歩下がってドアの中を覗いてしまう。

「…ねぇ〜今度は、いつデートしてくれるのォ?」

レイの首に手を回し歩矛が誘う。

「…そうですね…今回のお礼もありますしね。」

「やった。約束よォ。」

レイに歩矛がキスをした。
「……なっ…」

ハルカは、動揺する。


歩矛がまたハルカと目を合わせクスッと勝ち誇ったように笑った。

ハルカは、後退りして部屋に戻った。



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